■マフラーステー
このワンオフアルミマフラーステーは、400c.c./4気筒バイクのステンレスワンオフマフラー製作依頼のお客様のご要望に合わせて単品製作をしたモノで、材質は全てに溶接用アルミ高強度材である『7N01』を使用して製作しました。
まずは上側サスマウント部に取り付けるカラーと、サイレンサーバンド側に取り付けるカラーを、旋盤にて削り出しで作ります。
サスマウント側はボルトの頭が埋まるようにザグリ加工や、サイレンサーバンド側はこのカラー分の長さの雌ネジは不要と思い、裏側からのザグリ加工で雌ネジの長さを約10ミリ長として、残りはザグリ加工による軽量な仕上げとしました。
カラー同士をつなぐステーには、スリムな400c.c.の車体に合わせて、太目のアルミパイプは使用せず、12φの丸棒を使用しました。
アルミの溶接はとにかく『歪み』との戦いです・・・(笑)。溶接の順番も考慮して作業をしないと、付けたモノが熱歪みで引っ張られて変な方向を向く事も・・・。
ちなみにひとりで深夜に作業していて写真が撮れなかったのですが、アルミの丸棒はバーナーで炙っての製作で一応俗に言う『手曲げ』なんですよ。熱しても色が変わらないので、曲げるタイミングだけ間違えなければ、パイプと違って潰れないのですっごく簡単ですが・・・(笑)。
曲げの型は針金状の細い棒で実寸と同じラインの曲げ加工をして、今度はそれに合わせてアルミ棒を炙りながら曲げていくんです。溶接前にも磨いてありますが、最終仕上げは軽くバフがけでさらに磨いてあります。
こんなちょっとしたパーツでも、希望のラインを描いたワンオフパーツで、オリジナイティ溢れる仕上がりになっていくのも、本当の意味でのカスタムって感じでイイんじゃないですか!?とくに曲げモノは、狙い通りのキレイなラインになった時の感動はちょっと涙モノですよ(笑)!